【教育原理】10問の出題傾向と6点を確実に取る勉強法

教育原理は10問しかありません。1問あたり5点、50点満点。5問正解=25点で不合格、6問正解=30点で合格。たった1問で合否が決まる科目です。しかも社会的養護と同時に6割を超えないと、片方だけの合格は認められません。

この記事では、公開されている過去問から確認できた出題内訳を提示したうえで、6問を確実に取るための優先順位を決めます。憶測の数字は使いません。確認できた範囲だけを書きます。

まずルールを正確に

項目内容
問題数教育原理10問/社会的養護10問(他の筆記科目は20問)
配点各50点満点(1問5点、正答数×5点)
合格基準各科目6割以上。教育原理・社会的養護は各30点=6問正解が必要
ニコイチ条件「同一試験において、両科目とも6割以上得点しないと合格にならない」(全国保育士養成協議会)
科目合格の有効期間合格した年を含めて3年間

出典: 全国保育士養成協議会 保育士試験「1問の重みが10点」というのは、100点満点に換算したときの言い方です。実際の配点は1問5点・50点満点ですが、合格ラインの30点までの距離を考えると、感覚としては1問=10点分の重みがあります。他の科目は20問あるので1問の重みは5点分。ニコイチは1問のミスが他科目の2倍効くということです。

ここが出る

この2科目だけは「余裕を持って超える」設計にしてください。他の科目なら12問正解(60点)で合格ですが、ニコイチは6問。ギリギリ狙いだと、1問の解釈違いで両方落ちます。目標は7〜8問正解。そのつもりで準備量を決めるのが現実的です。

なお、令和7年の保育士試験は受験申請者54,807人・合格者10,621人・合格率19.4%(こども家庭庁)。内訳は1回目試験が合格5,620人、2回目試験が5,001人、全科目免除者が1,996人です(こども家庭庁)。複数回に分けて科目合格を積み上げる受け方が一般的で、ニコイチが残っている状態は、まったく珍しくありません。ニコイチが残っている状態は、まったく珍しくありません。

公開されている過去問から確認できた出題内訳

以下は、全国保育士養成協議会「過去の試験問題」で公開されている問題冊子を実際に確認した内訳です。公開されている回に限って掲載します。

令和8年 前期

題材
問1日本国憲法第26条の穴埋め
問2幼稚園教育要領の穴埋め(特別な配慮を必要とする幼児への指導)
問3人物問題(ニュー・ラナークで労働者とその子どもの教育を実践した人物)
問4日本の児童文学者と著作の対応(『赤い鳥』など)
問5デューイの教育理論(複数選択)
問6不登校対策(COCOLOプラン)
問7生涯学習の提唱者と概念の対応
問8カリキュラムの類型(教科カリキュラム/経験カリキュラム)
問9こども大綱の穴埋め(幼児期から小学校への接続)
問10幼稚園における学校評価ガイドラインの穴埋め

令和7年 後期(地域限定)

題材
問1教育基本法第4条(教育の機会均等)の穴埋め
問2幼稚園教育要領の穴埋め
問3教育思想家と著作・理論の対応
問4足利学校に関する正誤判定
問5日本の教育実践家と業績の組み合わせ
問6イエナ・プランの特徴(正誤判定)
問7諸外国の学校制度(国名選択)
問8カリキュラム理論の用語穴埋め
問9こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律の穴埋め
問10教育の情報化に関する手引の穴埋め

この2回から読み取れる構造は、かなりはっきりしています。

分野令和8年前期令和7年後期(地域限定)傾向
法令の条文穴埋め問1問1問1は固定。憲法・教育基本法・学校教育法のいずれか
幼稚園教育要領問2問2問2も固定に近い
人物・思想問3、問4、問5問3、問52〜3問。西洋と日本の両方
教育方法・カリキュラム問8問6、問81〜2問。カリキュラム類型は連続出題
生涯学習・教育史・諸外国問7問4、問71〜2問
時事的な計画・通知・答申問6、問9、問10問9、問102〜3問。ここが最も読みにくい

引っかけポイント

この内訳は「公開されている2回分」から読み取ったものです。年度によって配分は動きます。「毎回必ず人物が3問出る」といった固定的な期待はしないでください。ただし問1が法令、問2が幼稚園教育要領という並びは、2回とも一致しています。この2問は準備の見返りが大きい。

なお、市販テキストやブログには「◯◯分野が◯問」という細かい統計が載っていることがありますが、根拠が示されていないものは信用しないでください。数字は自分で問題冊子を数えるのが確実です。

りわさんメモ

(ここに、りわさん自身が受験したときの実感・失敗・工夫を1〜3文で書き足してください。例:この範囲は1回目に落とした。◯◯の順で覚え直したら本番で取れた。)

6問を取るための優先順位

10問のうち、準備すれば必ず取れる問題と、その場でどうにもならない問題がはっきり分かれます。取り分を先に決めます。

優先度分野見込める問数理由
A:最優先法令の条文(憲法26条・教育基本法・学校教育法)1問範囲が狭く、答えが一意。空欄になる語も限られている
A:最優先幼稚園教育要領(3つの資質・能力/10の姿/5領域)1〜2問問2の定位置。保育原理の学習と重なるので追加コストが小さい
A:最優先人物・思想(西洋・日本)2〜3問覚える人数が有限。保育原理でも使える
B:次点生涯学習・答申・教育史0〜1問年表1枚で対応できる
B:次点教育方法・カリキュラム類型1問前後用語10個ほどで対応できる
C:捨て候補時事的な計画・通知・ガイドライン2〜3問範囲が無限。COCOLOプラン、こども大綱、学校評価ガイドライン、教育の情報化の手引など毎回違う
C:捨て候補諸外国の学校制度・教育史の細部0〜1問足利学校、イエナ・プラン、各国の制度など、範囲が広く出題頻度が低い

A群だけで4〜6問。B群を足して6〜8問。これで合格ラインを超えます。C群は3問前後を落とす前提で組む——それでいいのです。10問全部を取りに行こうとすると、範囲が無限に広がって他科目の時間を食い潰します。

ここが出る

捨て問の見極め方(本番で使う判断基準)

  • 問題文に初めて見る計画名・通知名・ガイドライン名が出てきたら、C群。深追いせず、常識的に最もおだやかな選択肢を選んで次へ。
  • 諸外国の学校制度・人名がカタカナで並ぶ正誤判定で、1つも確信が持てなければC群。
  • 逆に、条文・要領・人物名が見えたら、そこは絶対に時間をかけて取り切る。

時間配分としては、A群・B群の7問に時間の8割を使い、C群は消去法で処理する。C群で悩んで、A群の見直しができなかったのがいちばん もったいない負け方です。

具体的な学習手順

  1. 条文リストを1枚つくる(所要2時間)。教育基本法第1・2・3・4・5・10・11・12・13条、学校教育法第22・23条、日本国憲法第26条。空欄になる語だけを抜き出して並べる。→ 頻出条文の記事
  2. 幼稚園教育要領の差分を押さえる(所要2時間)。保育所保育指針を学習済みなら、違うところだけ。→ 3法令の違い
  3. 人物を3方向で覚える(所要4時間)。人物→著書、著書→人物、キーワード→人物。→ 西洋の人物日本の人物
  4. 生涯学習の年表を1枚(所要1時間)。生涯学習・答申
  5. 特別支援教育の年表と2つの計画(所要1時間)。特別支援教育
  6. 過去問を2回分、時間を計って解く(所要1時間)。公式サイトで問題と正答が公開されています。

合計11時間程度。教育原理は、範囲が狭いぶん「やれば終わる」科目です。だらだら広げるより、上の6ステップを1〜2週間で回し切るほうが結果が出ます。

社会的養護とセットで進める

ニコイチは同時合格が条件なので、片方だけ仕上げても意味がありません。学習は交互に進めてください。人物(石井十次・留岡幸助・石井亮一・糸賀一雄)は両方の科目で出るので、ここは共通の投資になります。全体の進め方はニコイチ突破ガイドにまとめています。

科目合格が切れる年は最優先で

科目合格は合格した年を含めて3年間有効です。他の科目の合格が切れる年に受けるニコイチは、失敗すると連鎖的に取り直しになります。期限が近い年は、教育原理・社会的養護に最も時間を割くのが合理的です。有効期限の管理には科目合格3年管理ツールを使ってください。

最新の日程・受験申請の詳細は全国保育士養成協議会 保育士試験、統計や制度はこども家庭庁 保育士関連で確認してください。令和8年度は前期が筆記4月18〜19日・実技6月28日、後期が筆記10月24〜25日・実技12月13日です。

よくある質問

教育原理は何問正解すれば合格ですか?

10問中6問(30点/50点満点)です。ただし社会的養護も同じ試験回で6問以上正解する必要があります。全国保育士養成協議会は「同一試験において、両科目とも6割以上得点しないと合格にならない」と示しています。片方だけ6割を超えても科目合格にはなりません。

教育原理で捨てていい分野はありますか?

毎回入れ替わる時事的な計画・通知・ガイドライン類(こども大綱、COCOLOプラン、学校評価ガイドライン、教育の情報化の手引など)と、諸外国の学校制度の細部です。範囲が無限で、覚えても次回に出るとは限りません。この2つで2〜3問落とす前提を置き、条文・幼稚園教育要領・人物で6〜8問を確実に取る組み立てが現実的です。

過去問は何年分やればいいですか?

教育原理に関しては、公式サイトで公開されている回を解けば十分です。年度が古い問題は法令や要領が改正前のもので、そのまま覚えると誤答につながります。問題数を増やすより、同じ回を「なぜこの選択肢が誤りか」を説明できるまで繰り返すほうが得点に直結します。

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