保育士試験 筆記9科目ガイド|難易度と学習順

保育士試験の筆記は9科目です。合格基準は各科目6割以上で、科目ごとに独立して判定されます(教育原理と社会的養護の2科目だけは例外)。9科目を同じ重さで扱う必要はありません。問題数・配点・範囲の広さ・伸びやすさが科目ごとに違うため、順番を決めてから取りかかると必要な時間が減ります。

筆記9科目の一覧(問題数・配点・難易度の目安)

難易度は前提知識で変わるため、あくまで独学で初めて受ける人にとっての目安です。自分の得意不得意は、過去問を1回分解けば数字で出ます。

科目問題数満点合格ライン難易度の目安特徴学習の重さ学習順
教育原理10問50点30点人物・法令・答申が中心。社会的養護とニコイチ判定中(範囲は狭いが失点が致命的)1
社会的養護10問50点30点施設・里親・統計。教育原理とニコイチ判定中(同上)1
子ども家庭福祉20問100点60点中〜高児童福祉法と関連制度。社会的養護と範囲が重なる中〜大2
社会福祉20問100点60点社会保障・相談援助・法制度。用語が抽象的で苦手が出やすい3
保育原理20問100点60点保育所保育指針からの出題が中心。指針を読めば取れる4
保育の心理学20問100点60点発達理論と人物。心理学者の名前と理論の対応が要5
子どもの保健20問100点60点中〜低感染症・発育・事故防止。実務寄りで覚えやすい6
子どもの食と栄養20問100点60点中〜低栄養素・食事摂取基準・食育。数値の暗記が多い7
保育実習理論20問100点60点中(対策すれば低)音楽(楽典)約6問+保育所・施設実習の実践問題小〜中(楽典は手順化できる)8

学習順をこの並びにする理由

先頭がニコイチ2科目なのは、1問あたりの重みが2倍で、両方同時に6割という条件があるからです。ここが残っている限り、他科目を仕上げても合格には届きません。

子ども家庭福祉を2番目に置くのは、社会的養護と児童福祉法という共通の土台を持つためです。続けてやると1回の暗記が2科目分になります。

保育実習理論を最後にしているのは弱いからではなく、楽典が手順で解けるため短期間で仕上がるからです。直前期に伸ばせる貴重な科目として残しておきます。

科目別・学習のコツ

科目ごとに、点が伸びる作業と伸びない作業がはっきり分かれます。覚え方の型を科目に合わせるだけで、同じ時間でも到達点が変わります。

科目点が伸びる作業やっても伸びにくい作業
教育原理人物を「名前・著書・キーワード・国と時代」の4点セットで表にする/条文の主語に印をつけて読むテキストを通読するだけ。人物名だけを眺める
社会的養護施設を「対象・根拠条文・第一種か第二種・措置の主体」で横並びの表にする施設を1つずつ順番に暗記する。統計を小数点まで覚える
子ども家庭福祉児童福祉法を軸に、制度と実施主体(国・都道府県・市町村)を対応づける社会的養護と切り離して別々に覚える
社会福祉抽象語を具体例に言い換える/相談援助の展開過程を順番で覚える用語の定義文を丸暗記する
保育原理保育所保育指針を一度は原文で通読し、章立てで位置を覚える要約集だけで済ませる
保育の心理学理論と提唱者、発達段階の順序をセットで覚える理論名だけを覚える
子どもの保健感染症を「病原体・潜伏期・登園のめやす」で表にする教科書順にひとつずつ読む
子どもの食と栄養数値は基準名とセットで覚える/月齢ごとの離乳の進め方を一覧化する数値だけを切り離して暗記する
保育実習理論楽典は手順を書き出し、同じ手順で20問解く音楽理論を体系的に学び直す

科目別ガイド

現在公開している科目別の記事は次のとおりです。教育原理と社会的養護はニコイチハブに、保育実習理論の音楽分野は下の楽典セクションにまとまっています。

科目個別ガイド
教育原理10問の出題傾向と6点を確実に取る勉強法(ほか6本/ニコイチ突破ガイド
社会的養護10問の出題傾向と得点戦略(ほか6本/ニコイチ突破ガイド
保育実習理論音楽問題の全体像|6問をどう取るか(楽典4本)
保育原理準備中
子ども家庭福祉準備中
社会福祉準備中
保育の心理学準備中
子どもの保健準備中
子どもの食と栄養準備中

保育実習理論:楽典4記事

保育実習理論20問のうち、音楽(楽典)に関する問題が例年6問前後を占めます。音楽経験がないと身構えがちですが、コードネーム・移調・拍子はいずれも手順が決まっている計算問題で、感覚も才能も要りません。逆にここを取りこぼすと、残り14問で6割を作ることになり急に苦しくなります。

記事扱う問題取り組む順
音楽問題の全体像|6問をどう取るか出題の型を6つに分解/学習順1
音符・拍子・速度記号・音楽用語記号と用語の暗記系2
コードネームの読み方|構成音の出し方コードの構成音を出す手順3
移調の解き方|3ステップで確実に移調問題の解法4

手を動かして覚える段階になったら、楽典ドリル(無料ツール)で反復してください。コードと移調は解説を読むより回数をこなすほうが速く身につきます。

科目を絞って受けるという選択

合格した科目は、合格した年を含めて3年間有効です。9科目を1回でそろえる必要はなく、初回は5科目、次回に残り4科目という受け方も制度上まったく問題ありません。仕事や育児で時間が取れない年は、科目を絞って確実に合格を積むほうが、全科目に薄く手を出すより早く終わります。

ただし有効期限の数え方には落とし穴があります。前期合格と後期合格では残り受験回数が変わるため、科目合格は3年有効|失効のタイミングで自分の期限を確認してから計画を立ててください。幼稚園教諭免許や社会福祉士を持っている人は科目免除のすべても先に読んでおくと、そもそも受けなくてよい科目が見つかることがあります。

科目をまたぐ論点は、まとめて処理する

共通する論点またぐ科目まとめ方
児童福祉法・児童福祉施設社会的養護/子ども家庭福祉/保育原理施設×対象年齢×根拠条文の1枚の表に集約する
保育所保育指針保育原理/教育原理/保育実習理論指針の原文を1回通読し、章立てで覚える
人物と理論教育原理/保育の心理学/社会的養護人物カードを科目別ではなく1つの束にする
最新の統計・法改正社会的養護/子ども家庭福祉/社会福祉年度ごとに数字を更新して覚え直す

保育所保育指針の原文はこども家庭庁「保育所保育指針」、条文はe-Gov法令検索で確認できます。指針は市販テキストの要約だけで済ませず、一度は通しで読んでおくと保育原理と教育原理の両方で効いてきます。

よくある質問

保育士試験の筆記は何科目で、合格ラインは何点ですか?

筆記は9科目で、各科目6割以上が合格ラインです。教育原理と社会的養護は各10問50点満点なので30点、他の7科目は各20問100点満点なので60点が基準になります。教育原理と社会的養護だけは両方同時に6割を満たす必要があり、片方だけでは科目合格になりません。

9科目のうち、どれがいちばん難しいですか?

受験者が苦戦しやすいのは、10問しかなく同時合格が条件の教育原理・社会的養護と、抽象的な制度用語が多い社会福祉です。逆に保育実習理論の音楽分野は手順で解けるため、対策すれば得点源になります。難易度は前提知識で変わるので、まず過去問を1回分解いて自分の科目別の得点を測るところから始めてください。

全科目を1回で受けなければいけませんか?

いいえ。合格した科目は合格した年を含めて3年間有効なので、複数回に分けて受験できます。時間が取れない場合は科目を絞り、確実に6割を超える科目から合格を積み上げる方法が有効です。ただし前期合格か後期合格かで残り受験回数が変わるため、期限の数え方は事前に確認しておいてください。

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