科目免除のすべて|幼稚園教諭免許・社会福祉士・過去の合格科目

保育士試験の科目免除は、使えるのに使っていない人がいちばん損をする制度です。9科目のうち3科目が消えれば、勉強時間はそのぶん残りの科目に回せます。免除のルートは幼稚園教諭免許/社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士/指定保育士養成施設での単位修得/過去の科目合格の4つです。

この記事では4ルートの免除範囲と必要書類を整理します。免除の可否は最終的に全国保育士養成協議会が判定します。申請前に必ず全国保育士養成協議会「免除制度について」を確認してください。

免除ルートは4つ。まず自分がどれに当たるか

ルート免除される範囲必要なもの
幼稚園教諭免許を持っている保育の心理学/教育原理/実技試験免許状のコピー、または教育職員免許状授与証明書
幼稚園教諭免許+3年以上かつ4,320時間以上の実務経験上記+保育実習理論免許状+様式2 実務証明書の原本
社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士のいずれか社会福祉/子ども家庭福祉/社会的養護登録証のコピー(合格証書は不可)
指定保育士養成施設で該当科目の単位を修得修得した科目に対応する筆記科目免除科目専修証明書の原本
過去に科目合格している合格した筆記科目自動的に適用(合格した年を含めて3年間)

複数のルートは重ねられる

たとえば幼稚園教諭免許を持っていて、過去に子どもの保健と子どもの食と栄養に科目合格している人なら、免除は「保育の心理学・教育原理・実技試験+子どもの保健・子どもの食と栄養」になります。

残るのは保育原理・社会的養護・子ども家庭福祉・社会福祉・保育実習理論。ここまで絞れれば、1回の試験で全部そろえる現実味が出てきます。

幼稚園教諭免許を持っている人の免除

幼稚園教諭免許状(一種・二種・専修のいずれか)を持っていれば、申請により保育の心理学・教育原理・実技試験が免除されます。免許が失効していない限り、実際に幼稚園で働いた経験は不要です。

免除される免除されない
保育の心理学保育原理
教育原理社会的養護
実技試験(音楽・造形・言語)子ども家庭福祉
社会福祉
子どもの保健
子どもの食と栄養
保育実習理論

ニコイチが半分崩れる

教育原理と社会的養護は、両方同時に6割以上を取らないと両方不合格になる「ニコイチ」です。幼稚園教諭免許で教育原理が免除になると、社会的養護は単独の科目として判定されることになります。

ニコイチで何度も落ちている人にとっては、これがいちばん大きい効果です。ニコイチ突破ハブでニコイチの仕組みを確認してください。

実務経験があれば保育実習理論も免除になる

幼稚園教諭免許に加えて、特例の対象施設で3年以上かつ4,320時間以上の実務経験がある場合、保育実習理論も免除されます。この場合は様式2の実務証明書の原本が必要です。

さらに、指定保育士養成施設で特例の8単位(幼保連携型認定こども園での2年以上かつ2,880時間以上の経験がある場合は6単位)を修得すると、筆記・実技のすべてが免除になります。この保育士資格取得特例は令和11年度末までの制度です。詳細はこども家庭庁 保育士・保育所関連ページで確認してください。

社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士を持っている人の免除

この3資格のいずれかを持っていれば、社会福祉・子ども家庭福祉・社会的養護の3科目が免除されます。福祉系の3科目がまとめて消えるので、効果は大きいです。

項目内容
対象資格社会福祉士/介護福祉士/精神保健福祉士(いずれか1つで可)
免除される科目社会福祉、子ども家庭福祉、社会的養護
必要書類登録証のコピー
認められないもの国家試験の合格証書(登録証でなければならない)

「合格証書」では通らない

協議会は登録証のコピーの提出を求めています。国家試験に受かっただけで登録をしていない人は、免除申請ができません。

登録証が手元にない場合は、それぞれの登録機関で再交付を受ける必要があります。受験申請の締切までに間に合わないことがあるので、受験を決めた時点で手元にあるか確認してください。

この場合も社会的養護が免除になるため、ニコイチは教育原理の単独判定になります。

指定保育士養成施設で単位を取った場合の免除

指定保育士養成施設(保育士養成課程のある大学・短大・専門学校)で対応する科目の単位を修得している場合、その科目の筆記試験が免除されます。科目等履修生として通信で単位を取るという使い方もあります。

項目内容
対象指定保育士養成施設で該当科目の単位を修得した人
必要書類免除科目専修証明書の原本(学校が発行)
認められないもの単位修得証明書、成績証明書
確認先在籍した/履修する学校の事務局

成績証明書では代用できない

協議会が求めているのは所定様式の「免除科目専修証明書」です。単位修得証明書や成績証明書を送っても受理されません。

様式名は資格の種類ごとに違います(幼稚園教諭免許所有者用、社会福祉士等用など)。学校に依頼するときは様式名を正確に伝えると手戻りがありません。発行に数週間かかる学校もあります。

科目合格による免除は「合格した年を含めて3年」

筆記試験で6割以上を取った科目は、次回以降免除されます。有効期間は合格した年を含めて3年間です。協議会の説明でも、令和7年後期試験の合格科目は令和9年後期まで有効とされています。

合格した回免除が使える最後の試験残る受験機会
令和8年 前期令和10年 後期5回(R8後期・R9前期・R9後期・R10前期・R10後期)
令和8年 後期令和10年 後期4回(R9前期・R9後期・R10前期・R10後期)
令和9年 前期令和11年 後期5回
令和9年 後期令和11年 後期4回

同じ「3年」でも、前期に合格したほうが受験機会が1回多くなります。詳しい数え方と失効を防ぐ計画の立て方は科目合格は3年有効|失効のタイミングを間違えないで解説しています。

対象施設で働いていれば最長5年まで延ばせる

対象施設で一定期間勤務していれば、合格科目免除期間延長制度により有効期間を最長5年まで延長できます。保育の現場で働きながら受験している人は必ず確認してください。

合格した年求められる勤務期間の例必要書類
令和4年の合格科目令和4年4月〜令和8年3月の間に2年以上かつ2,880時間以上様式3 合格科目免除期間延長申請用勤務証明書
令和5年の合格科目令和5年4月〜令和8年3月の間に1年以上かつ1,440時間以上様式4 合格科目免除期間延長申請用勤務証明書

対象施設は16の区分に分かれており、児童福祉施設のほか認定こども園、幼稚園、小規模保育事業、放課後児童健全育成事業、条件を満たす認可外保育施設なども含まれます。複数施設の勤務時間を合算することもできます。詳細と最新の様式は全国保育士養成協議会「合格科目免除期間延長制度」で確認してください。

免除申請でつまずくポイント

ポイント内容
免除申請した科目は受験できない免除を申請した科目と実技試験は、その回で受験することができません。「念のため受けておく」ができない
申請は毎回必要科目合格による免除以外は、受験のたびに免除申請と書類提出が必要になる場合がある。手引きで毎回確認する
書類は原本かコピーかを間違えない登録証はコピー、専修証明書・実務証明書は原本。逆にすると受理されない
改姓している場合旧姓と現姓の両方が記載された戸籍抄本などが必要
書類の準備期間証明書の発行に数週間かかることがある。申請期間は約3週間しかない

免除しないという選択もある

免除できる科目を、あえて受験することはできません。ただし免除申請をしないという選択はできます。

たとえば幼稚園教諭免許で教育原理を免除すると、社会的養護は単独判定になります。これは通常は有利ですが、逆に「教育原理は得意で社会的養護が苦手」という人にとっては、ニコイチのまま受けて教育原理で稼ぐという発想もありえます。ただしニコイチは両方30点以上が必要なので、この賭けはほぼ成立しません。素直に免除するのが正解です。

りわさんメモ

(ここに、りわさん自身が受験したときの実感・失敗・工夫を1〜3文で書き足してください。例:免除の証明書を取り寄せるのに3週間かかって、申請締切ぎりぎりだった。次に受ける人は年内に動いたほうがいい。)

よくある質問

幼稚園教諭免許が失効していても免除は受けられますか?

免除の可否は免許状の有効性に関わるため、自己判断はできません。旧免許状の有効期間や更新制の廃止に伴う扱いは個別に判断されます。手元の免許状を用意したうえで、全国保育士養成協議会の試験事務センターに直接確認してください。

免除申請をした科目に、あとから「やっぱり受けたい」と変更できますか?

できません。免除申請を行った科目および実技試験は、その回で受験することができないと定められています。申請前に、免除するかどうかを決めきってから提出してください。

社会福祉士と幼稚園教諭免許の両方を持っている場合はどうなりますか?

両方の免除を申請できます。幼稚園教諭免許で保育の心理学・教育原理・実技試験、社会福祉士で社会福祉・子ども家庭福祉・社会的養護が免除されるため、残るのは保育原理・子どもの保健・子どもの食と栄養・保育実習理論の4科目です。それぞれ必要書類が異なるので、両方そろえて申請してください。

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