【最新統計】保育士試験の合格率・受験者数の推移

保育士試験の合格率は、令和7年度に19.4%まで下がりました。前年度は26.3%だったので、7ポイント近い低下です。合格率は年度によってこれだけ動きます。「保育士試験の合格率は20%台」と一括りにすると、いまの実態を見誤ります。

この記事では、こども家庭庁が公表している一次資料をもとに、受験申請者数・合格者数・合格率の推移を整理します。数字はすべて出典を明記しています。制度そのものの変更点は法改正・制度変更まとめを参照してください。

令和7年度の実績

項目令和7年度
受験申請者数54,807人
合格者数10,621人
合格率(合格者数÷受験申請者数)19.4%
全科目免除者数(幼稚園教諭免許特例制度による合格者・別掲)1,996人

出典:こども家庭庁「保育士試験の実施状況(令和7年度)」PDF。この資料には「国家戦略特別区域限定保育士試験を実施した自治体については、その結果も通常試験の結果と合算している」という注記があります。

「合格率」の分母は受験申請者数

こども家庭庁の資料が示しているのは受験申請者数であって、実際に受験した人の数ではありません。申し込んだけれど当日欠席した人も分母に入っています。

つまり実際に会場に来て受け切った人の中での合格率は、公表値よりも高いということです。19.4%という数字に必要以上に怯える必要はありません。逆に言えば、申し込んだのに受けない人がそれだけ多いということでもあります。

直近6年度の推移

こども家庭庁および厚生労働省が公表している年度別の実施状況をまとめると次のようになります。合格率は合格者数を受験申請者数で割った値です。

年度受験申請者数合格者数合格率全科目免除者数(別掲)
令和2年度44,914人10,890人24.2%3,344人
令和3年度
令和4年度79,378人23,758人29.9%2,220人
令和5年度66,625人17,955人26.9%2,125人
令和6年度58,767人15,475人26.3%2,145人
令和7年度54,807人10,621人19.4%1,996人

令和3年度の数値は、本記事の執筆時点でこども家庭庁・厚生労働省のサイト上で一次資料を確認できなかったため空欄にしています。二次情報の数字を載せて誤りが残るより、空欄のほうが安全だと判断しました。確認でき次第この表を更新します。

出典:令和4〜7年度はこども家庭庁 保育士・保育所関連ページ(こども家庭庁 保育士関連ページに年度別の実施状況PDFが掲載されています)、令和2年度は厚生労働省 保育士養成課程等検討会の参考資料。

推移から読み取れること

観察できる事実受験者としての意味
受験申請者数は令和4年度の79,378人から3年連続で減少(令和3年度以前は一次資料未確認)母集団が減っている。競争試験ではなく絶対評価(各科目6割)なので、人数そのものは合否に影響しない
令和7年度に合格率が26.3%→19.4%へ低下年度によって難易度・出題傾向は動く。「例年これくらい取れれば受かる」という感覚に頼らない
合格者数は令和4年度の23,758人から令和7年度の10,621人へ半減以下同じ勉強量でも年度によって結果が変わりうる。1回で決める前提の計画は危うい
全科目免除者(幼稚園教諭免許特例)は毎年2,000人前後で安定特例制度は令和11年度末まで。該当する人は期限に注意

合格率が下がった年でも、やることは変わらない

保育士試験は各科目6割以上で合格する絶対評価の試験です。上位何%が受かるという仕組みではないので、合格率が下がったからといって、より高い点数が必要になるわけではありません。

合格率の変動は、出題内容の難化・易化と、受験者層の変化の両方で説明されます。「6割を安定して超える」という目標は、合格率が何%でも変わりません。数字に一喜一憂するより、科目ごとの得点力を積むほうが実際的です。科目別の攻め方は筆記9科目ハブにまとめています。

何回目の受験で合格しているか

合格者が何回目の受験で合格しているかについては、次のような分布が知られています。

受験回数合格者に占める割合
1回目で合格少数派とされる(公的統計なし)
2回目以降で合格大半がこちらとされる(公的統計なし)

この分布は民間の合格者アンケートに基づく参考値で、こども家庭庁が公表している統計ではありません。出典を特定でき次第、本記事に明記します。数値そのものより、1回で受かる人は少数派で、大半が複数回受験しているという傾向のほうが重要です。

落ちたことは、想定内の出来事

この分布どおりなら、合格者の85%は2回以上受けています。1回目で落ちるのは例外ではなく、むしろ標準的な経路です。

問題は「落ちたこと」ではなく「落ちたあとに受験機会を空けてしまうこと」です。科目合格は合格した年を含めて3年しか使えません。取った科目が切れる前に残りをそろえる計画を立ててください。科目合格3年管理ツールで失効タイミングを確認できます。

地域限定保育士試験とは

通常の年2回の試験とは別に、国家戦略特別区域法に基づく地域限定保育士試験を実施している自治体があります。

項目内容
根拠児童福祉法(令和7年10月1日施行の改正で国家戦略特別区域法から一般制度化)
実施の状況筆記試験は通常試験と同一日程・同一内容で実施される。筆記試験合格者は都道府県知事が実施する保育実技講習会を修了すれば実技試験が免除される
資格の効力登録後3年間は合格した自治体のみで保育士として働ける。登録後3年を経過し、1年以上かつ1,440時間以上その業務に従事した場合に、改めて登録を申請すれば全国で保育士として働ける
実施自治体令和6年度は神奈川県・大阪府・沖縄県、令和8年前期は滋賀県・福岡県。年度ごとに変わるので必ず最新の公表を確認する
統計上の扱いこども家庭庁の実施状況では、実施自治体の結果は通常試験の結果と合算されている

こども家庭庁は地域限定保育士試験の全国展開に向けた検討も進めています。受験機会を増やしたい人は、実施自治体の募集要項を確認してください。実施の有無は年度ごとに変わります。

令和6年度の地域限定保育士試験受験申請者数合格者数
神奈川県(令和6年8月)2,110人343人
大阪府(令和6年10月)655人227人
沖縄県(令和6年10月)236人59人

出典:こども家庭庁「保育士試験の実施状況(令和6年度)」。合格率にはかなりの差がありますが、これは通常試験で科目合格を積んできた受験者の割合など、受験者層の違いも影響していると考えられます。

統計から立てる受験戦略

データ戦略への落とし込み
絶対評価(各科目6割)他人の出来は関係ない。自分の科目別の到達度だけを管理する
合格率は年度で7ポイント動く「例年のボーダー感覚」で余裕を見積もらない。6割ちょうどを狙わず、7割を目標にする
複数回かけて合格する人が大多数(民間調査の参考値)初回で全科目を狙うより、確実に取る科目を決めて積み上げる
科目合格は3年(合格年を含む)受験機会は前期合格で5回、後期合格で4回。飛ばさずに毎回受ける
分母は受験申請者数(欠席者含む)会場に行って最後まで解き切るだけで、実質的な合格率は公表値より上がる

りわさんメモ

(ここに、りわさん自身が受験したときの実感・失敗・工夫を1〜3文で書き足してください。例:合格率19%と聞いて怖くなったが、実際は6割取れば受かる試験だと分かってから気が楽になった。)

データの確認方法と更新方針

保育士試験の実施状況は、毎年こども家庭庁の保育士関連ページに年度別のPDFとして掲載されます。令和7年度分は令和8年6月に公表されました。

  • 掲載場所:こども家庭庁 保育士・保育所関連ページ の「保育士試験の実施状況」欄
  • 公表時期:おおむね試験実施年度の翌年度(6月〜9月頃)
  • 掲載内容:都道府県別の受験申請者数・合格者数、全科目免除者数、注記

この記事は新しい年度の実施状況が公表されるたびに更新します。

よくある質問

合格率が19.4%まで下がったのは、試験が難しくなったからですか?

難易度の変化だけで説明できるとは限りません。保育士試験は各科目6割以上で合格する絶対評価なので、上位何%を合格させるという調整は行われていません。出題内容の変化に加えて、受験者層の構成(初回受験者と複数回受験者の比率など)も合格率に影響します。いずれにせよ、必要な得点は6割で変わりません。

統計上の「受験申請者数」と「実際の受験者数」は違いますか?

違います。こども家庭庁が公表しているのは受験申請者数で、申し込んだあとに欠席した人も含まれています。したがって、実際に受験した人の中での合格率は公表値より高くなります。公表資料に実受験者数の記載はないため、正確な実受験ベースの合格率は算出できません。

地域限定保育士試験に合格した場合、全国で働けないのですか?

地域限定保育士として登録後3年間は、合格した自治体でのみ保育士として働けます。登録後3年を経過し、1年以上かつ1,440時間以上その業務に従事したうえで改めて登録を申請すると、全国で保育士として働けるようになります。試験内容や資格そのものの水準は通常の保育士試験と同等とされています。実施の有無・日程は自治体と年度によって変わるため、各自治体の公表情報を確認してください。

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