名古屋アジア大会の女子マラソン競歩で、1位でゴールしたカザフスタンの選手がレースの翌日に失格となり、4位だった梅野倖子選手が銅メダルに繰り上がりました。理由は歩き方の反則ではなく「シューズの靴底が厚すぎた」というもの。
この記事では、何が起きたのか、陸上の「靴底の厚さルール」はどうなっているのかを、図と判定ツールで分かりやすく整理します。
- 9月27日の女子マラソン競歩で1着のトクサンバエワ(カザフスタン)がシューズ規定(TR5.2)違反で翌日失格
- 中国の2人が金・銀に繰り上がり、梅野倖子が4位から銅メダルに
- 競歩(ロード・トラックとも)の靴底は最大40mm、トラック種目やフィールド種目は最大20mm
アジア大会の女子マラソン競歩で何が起きた?
女子マラソン競歩は大会5日目の9月27日午前、名古屋市のパロマ瑞穂スタジアムを発着点に行われました。月刊陸上競技などの報道によると、1位でフィニッシュしたヤスミナ・トクサンバエワ選手(カザフスタン)が、世界陸連(WA)の定める靴底の厚さの規定(TR5.2)を超えるシューズを履いていたとして、一夜明けて失格となりました。
| 最終順位 | 選手 | ゴール時の順位 |
|---|---|---|
| 金メダル | 中国の選手 | 2位 |
| 銀メダル | 中国の選手 | 3位 |
| 銅メダル | 梅野倖子(日本) | 4位 |
| 失格 | トクサンバエワ(カザフスタン) | 1位 |
ゴール時2位・3位だった中国の2選手が、それぞれ金・銀に繰り上がりました。
靴底の厚さルールとは?種目別の上限
厚底シューズの登場で記録が大きく伸びたことから、世界陸連はシューズの靴底(ソール)の厚さに上限を設けています。日本陸連のまとめでは、2024年11月1日から次の基準が適用されています。
| 種目 | 靴底の厚さの上限 |
|---|---|
| トラック種目(短距離・ハードル・障害など) | 20mm |
| フィールド種目(跳躍・投てき) | 20mm |
| ロード(マラソンなど) | 40mm |
| 競歩(ロード・トラックとも) | 40mm |
| クロスカントリー | スパイク20mm/スパイクなし40mm |
| 山岳・トレイル | 制限なし |
靴底の厚さのほか、「承認されたシューズであること」なども条件です。細かい測り方や例外は日本陸連・世界陸連の最新の規程で確認してください。
このツールは靴底の厚さの上限だけを目安として判定するものです。実際の適否は承認シューズリストや大会の検査で判断されます。
競歩の「失格」は歩き方の反則だけではない
競歩で失格と聞くと、両足が同時に地面から離れる「ロス・オブ・コンタクト」や、着地した脚のひざが伸びていない「ベント・ニー」といった歩型の反則を思い浮かべる人が多いでしょう。これらは審判員が目で見て判定し、警告や赤カードが重なるとペナルティゾーンでの待機や失格になります。
今回はそれとは別で、用具(シューズ)の規定違反です。レース中ではなくレース後の検査で判明したため、ゴールから一夜明けての順位変更という珍しい展開になりました。
| 失格の種類 | 判定のタイミング | 主な内容 |
|---|---|---|
| 歩型の反則 | レース中 | ロス・オブ・コンタクト、ベント・ニー(審判の赤カード) |
| 用具の規定違反 | レース前後の検査 | 靴底の厚さ、未承認シューズなど |
| そのほかの違反 | レース中・後 | コース外の給水、他者の妨害など |
梅野倖子の銅メダルの意味
梅野選手は4位でレースを終え、一度はメダルを逃した形でしたが、繰り上がりで銅メダルを獲得しました。自国開催のアジア大会で、競歩陣がメダルを持ち帰る結果になっています。アジア大会の陸上のほかの種目の日程は、アジア大会の陸上 日程・放送時間まとめで確認できます。
よくある質問
なぜレースの翌日に失格が決まったの?
シューズの検査や確認がレース後に行われ、その結果、靴底の厚さの規定を超えていたと判断されたためです。
競歩のシューズは何mmまで?
日本陸連のまとめでは、競歩はロード・トラックとも靴底の厚さが40mm以下と定められています。
市民ランナーの大会にも同じルールがある?
世界陸連の規則は主に公式競技会向けです。一般の市民マラソンでは適用されないことが多いので、大会の要項で確認してください。
梅野倖子のメダルは確定?
9月28日時点で、報道各社は梅野選手の銅メダル繰り上がりを伝えています。最終的な記録は大会公式の結果で確認してください。

