社会的養護とニコイチである教育原理ですが、わずか10問の出題の中で人物に関する問題が2~3問程度出題されます。
そこで人物名や著書、業績や名言など押さえておくべきポイントをまとめます!
今回はルソー・ぺスタロッチ・コメニウスです!
では行ってみましょう!
ルソー(1712~1778年)/フランス
フランスで活躍した哲学者です。
子どもは未完成な大人ではなく、「子ども」であると考えたルソーは「子どもの発見者」と呼ばれ、近代的な児童観による教育論を確立していきます。
著書「エミール」の中で「子どもは、生まれつきよい心を持っており、子どもには子どもの世界があると述べています。
また、ルソーは「消極的教育」という考えを持っており、これは子どもの自発的・能動的行動を尊重し、周囲の大人はそれを援助するだけでいいというものです。
ルソーは保育士試験でとてもよく出題される人物です。また、現在の保育につながる考えですし、その後様々な教育思想家に影響を与えた理論です。ポイントをしっかり押さえておきたいところです☆彡
▼覚えておきたいキーワード
「エミール」「子どもの発見者」「消極的教育」「社会契約論」「人間不平等起源論」
ぺスタロッチ(1746~1827)/スイス
スイスの教育実践家であるぺスタロッチ。
こんな感じのお顔の方です!
シュタンツ、イベルドン孤児院の学長を務めた人物です。
大学時代にルソーの思想に触れて影響を受け、その後貧民学校を作ります。そこでたくさんの貧民の子どもたちを引き取ります。
代表的な著書である「隠者の夕暮れ」では、多くの貧しい人々も教育によって変わることができるという考えを述べています。
この著書の中の有名な一説に、以下のものがあります。
「玉座にあっても、木の葉の屋根の陰に住んでいても、すべて同じ人間である。」
これは、身分の違いはあってもみな同じ人間であることを言い、教育により貧困などから抜け出すことができることを述べています。
また、子どもの教育方法においては「直観(メトーデ)」が大切だと説いています。ここでは「数・形・語」が直観を構成する要素であるといい、「直観教授」として伝えていきます。
ぺスタロッチの有名な言葉といえば「生活が陶冶する」ですね。
これは日々の生活が人間形成の基盤であることを意味しています。
ぺスタロッチの思想はその後フレーベルやヘルバルトに影響を与えました。
▼覚えておきたいキーワード
「隠者の夕暮れ」「直観(メトーデ)」「直観教授」「生活が陶冶する」
コメニウス(1592~1670)/チェコ
チェコの中央部モラヴィア生まれの牧師。大学では神学の研究をしていました。
コメニウスは身分や貧富の差・性別ではなくすべての人にいきわたる教育の必要性を訴え「近代教育学の祖」と呼ばれました。
有名な著書に「大教授学」がありますが、これはすべての人にあらゆることを教授する汎知主義の考えを伝えています。また、現在の学校教育のシステムである単線型の学校系統とする普遍的な技法が示されています。
幼児の指導では遊びを重視し、直観教授法を主張します。
世界初の絵入りの教科書『世界図絵』は百科事典のようなもので、どのような人でも読むことができるよう作られたものです。
▼覚えておきたいキーワード
「近代教育学の祖」「大教授学」「世界図絵」「単線型の学校系統」