【保育士試験】筆記試験9科目はどんな内容?難易度は?

保育士試験

こんにちは!

保育士試験の筆記試験は9科目あり、すべて6割以上の得点を獲得し、合格しなければなりません。

今回はそれぞれの科目の内容と勉強してみて感じた科目ごとの難易度について解説します。

保育原理

難易度★★★☆☆

保育原理の内容はこのようになっています。

✓保育の意義・目的、保育関連の法令・制度について、保育所保育指針をもとにした保育の原則、保育の思想や歴史的変遷、諸外国の保育の現状、日本の現状と課題など

✓乳児保育について(乳児保育の現状・課題・目的・役割など)

✓障害児保育について(障害の概念・歴史的変遷、障害児等への理解と保育における発達の援助、障害児や特別な配慮を必要とする子どもの保育に関する現状と課題など)

✓子育て支援について(保育士のおこなう子育て支援の特性・実際・展開、地域との連携などについて)

保育原理は保育に関する法律や保育所保育指針からの出題がとても多い印象です。「保育所保育指針解説」という「保育所保育指針」を詳細に解説したものがあり、そちらからも出題されますので、それらを十分に熟読する必要があります。

法律や条例・保育に関する人物の出題などの暗記する内容もありますが、保育所保育を支える基礎的なところからの出題が多く、取り組みやすい科目だと思います!

教育原理

難易度★★★★☆

教育原理は社会的養護とセットで合格しなければならない、いわゆるニコイチです。同じ試験でどちらも6割以上得点する必要があります。

教育原理の内容はこのようになっています。

✓教育の意義・目的など、教育と子ども家庭福祉の関連

✓教育の思想と歴史的変遷(日本・諸外国の教育思想と歴史)

✓教育の制度(学校教育法・教育基本法など法規や行政の基礎)

✓教育の実践(幼稚園教育要領・保育所保育指針・幼保連携型認定子ども園教育・保育要領など)、教授・学習理論について

✓生涯学習社会における教育の現状と課題(歴史的変遷・現代の教育課題)

教育原理は法律(日本国憲法・教育基本法・学校教育法)、世界人権宣言・児童憲章・子どもの権利条約、日本・諸外国における教育思想家などの人物、保育所保育指針などからの出題が中心で、的を絞って勉強することができる科目だと思います。

中には、範囲外に思える内容が出題されることもありますが、上記の部分をおさえておけばほぼ大丈夫◎出題される人物も保育原理と重複しているものもあるので、同時に勉強すすめていきましょう!

社会的養護

難易度★★★★☆

社会的養護と教育原理はセットで合格しなければならない、いわゆるニコイチです。同じ試験でどちらも6割以上得点する必要があります。

社会的養護の内容はこのようになっています。

✓社会的養護の意義と歴史的変遷、子どもの権利に関する宣言・法律

✓社会的養護の基本(人権擁護の役割・基本原則)

✓社会的養護の制度と実施体系(施設名・対象児童・施設の目的など)、社会的養護の仕組みと実施(各入所・通所施設の内容と設備や配置職員についてなど)

✓社会的養護の実際(調査結果などをもとにした各施設数や児童数、入所理由など)

✓社会的養護の現状と課題

社会的養護は児童虐待など子どもに関する社会問題やニュースに注目しておくことも大切です。また、社会的養護に関する人物の出題や児童福祉施設に関する問題を落とさないようにすることも重要です!

子ども家庭福祉

難易度★★★★☆

子ども家庭福祉は社会福祉よりも、より子育て支援や子どもに寄った出題内容となっています。関連法規や児童福祉分野、子どもの人権擁護関連、統計などからの出題もあります。

出題範囲はこのようになっています。

✓子ども家庭福祉の意義と歴史的変遷

✓子どもの人権擁護

✓子ども家庭福祉の制度と実施体系、現状と課題、動向と展望

✓子ども家庭支援の意義と役割、支援の体制

✓保育士による子ども家庭支援の意義と基本

こちらも児童虐待や子どもの人権擁護に関してのニュースにアンテナを張っておく必要があります。また、事例問題も出ますので保育士による家庭への支援について理解しておきましょう!

社会福祉や社会的養護と重複する分野もありますので、一緒に勉強していくといいかもしれません。

社会福祉

難易度★★★★★

保育士試験の中でも比較的難易度の高い科目ではないでしょうか。社会福祉全般に関して理念などが理解できているかを問う問題やその背景の社会的動向、社会保障制度などが問われます。

出題範囲はこのようになっています。

✓社会福祉の意義と歴史的変遷

✓社会福祉の制度と実施体系

✓社会福祉における相談援助

✓社会福祉における利用者の保護にかかわる仕組み

とっつきにく問題も多いイメージですが、過去問をしっかり解き頻出問題を落とさないことが大切だと思います。満点を取る必要はなく、6割取れれば大丈夫!と自分に言い聞かせて、勉強をすすめましょう☆彡

子どもの保健

難易度★★★☆☆

子どもの身体的発育・発達や病気、それらを踏まえた保育環境の設定方法・安全管理、感染症対策などについて問われるのがこの分野です。

出題範囲はこのようになっています。

✓子どもの心身の健康と保健の意義

✓子どもの身体的発育・発達と保健

✓子どもの心身の健康状態とその把握

✓子どもの疾病の予防及び適切な対応、感染症への対応

✓保健的観点を踏まえた保育環境及び援助

✓保育における保健的対応(障害児・3歳未満児への対応、アレルギーを持つ子どもへの対応)

保育士として働いていたり、子どもがいる方は日々の中ですでに知識としてもっている内容もありますので、比較的取り組みやすい分野かもしれません。

保育の心理学

難易度★★★☆☆

発達をとらえる視点として、発達過程への理解や発達理論の知識が問われたり、具体的な子どもの発達段階をもとにした出題があります。発達段階を研究した人物を問われる問題・子どもの発達に関する知識を問う事例問題なども出てきます。感覚的には暗記で乗り切れる部分が半分、発達について理解した上で解く問題が半分という感じでしょうか。

出題範囲はこのようになっています。

✓発達を捉える視点(子どもの発達を理解する意義、発達と環境)

✓子どもの発達過程(情緒・身体・運動・言語・認知の発達について)

✓子どもの学びと保育(乳幼児期の学びに関わる理論、学びの過程と特性、学びを支える保育)

✓生涯発達(乳幼児期、学童期、青年期、成人期、老年期など各段階における発達)

✓子育て家庭に関する現状と課題

✓子どもの精神保健とその課題

子どもの食と栄養

難易度★★★★☆

子どもの成長に応じた食事や食生活、栄養素に関する基礎知識、食育について、特別な配慮を必要とする子どもの食事(疾患・アレルギー・障害児など)についてなどが問われる科目です。

必要な栄養素の摂取量を数値で暗記したり、食生活指針・食事バランスガイド・国民健康栄養調査などからの出題もあります。考えて解く問題というよりも比較的暗記が必要になる科目と言えるかもしれません。

出題範囲はこのようになっています。

✓子どもの健康と食生活の意義

✓栄養に関する基本的知識(栄養素の種類と機能、食事摂取基準、献立作成・調理の基本など)

✓子どもの発育・発達と食生活(乳幼児期・学童期の発達と食生活)

✓食育の基本と内容

✓家庭や児童福祉施設における食事と栄養

✓特別な配慮を要する子どもの食と栄養(疾病及び体調不良、食物アレルギー、障害のある子どもへの対応)

保育実習理論

難易度★★★☆☆

保育に関する知識をもとに子どもに対する保育・保護者への支援などについての理解、保育士の職業倫理、保育所以外での保育について(児童養護施設など)、保育所保育指針をもとにした保育所保育に関するもののほかにも、音楽、造形、言語(絵本)についての出題もあります。

出題範囲はこのようになっています。

✓保育所における保育(保育所保育指針などからの出題)

✓子どもの理解、保育内容・保育環境づくりについて

✓専門職としての保育士の役割と職業倫理

✓児童福祉施設等(保育所以外)における保育内容

✓保育内容の理解と方法

✓子どもの生活と遊びにおける様々な遊具や用具、素材や教材等の特性の理解

✓音楽(和音・コード・音楽記号・童謡の作詞作曲者ほか)、造形(発達に応じた描画表現について、絵画遊びの技法ほか)、言語(絵本の作者など)

まとめ

保育士試験の難易度は高く、合格率は20%程度と言われています。実技試験は80~90%の合格率があるのに対して筆記試験の合格率が低いため、全体としてこのような数値になっているようです。

筆記試験は9科目すべてで6割以上の得点をする必要があり、範囲も非常に広いため、短期間で合格するためには効率的な勉強が必要になります。

どの科目から勉強していくか、それは自分次第ではありますが、まずは自分が興味を持てる取り組みやすい科目を見つけてみましょう!

最後まで読んでいただき、ありがとうございます☆彡

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